Mangalacharan


オリッシーの演目の中で、最初に踊られるマンガラチャラン。舞台の成功と無事を祈り神々を讃えるマンガラチャランは、いくつかのパートで構成されています。(ここでは4つに分けて説明します。)

 

  1. Mancha Pravesha「マンチャ・プラヴェーシャ」…ステージへと入ります。このパートでは、まずダンサーは両手(Puspaputa hasta:プシュパプータというハスタムドラ)を花で満たし、舞台に立ちます。両手の花を大地の女神への敬意のしるしとして地面に捧げます (Puspanjali )。このプシュパンジャリを終えると、
  2. Bhumi Pranam「ブーミ・プラナーム」…母なる大地へ挨拶をします。両手で地面に触れ、祈りを捧げます。これには、母なる大地である地面にステップを踏むことの許しを請う意味が込められています。このあと
  3. Sloka Vandana「シュローカ・ヴァンダナ」…神を讃え、祈りを捧げます。このパートでは、おもに神をたたえるサンスクリット語のシュローカ(詩のようなフレーズ)が歌われ、ダンサーはそれをアビナヤやムドラ (mudra:ハンドジェスチャー)で細やかに表現していきます。ガネーシャ神やシヴァ神、クリシュナ神、ジャガンナータ神、ドゥルガーやサラスヴァティー女神を讃えるものなど、その種類は様々です。このシュローカのパートが終わると
  4. Sabha Pranam「シャバ・プラナーム」…神、師、観客へ挨拶をします。ukuta(ウクタ=ほぼbolと同義だがオリッシーではこのように呼ばれる。例:Dha Dhini ta Kititaka Dhage Dhini Ta、やThei Thei Ta Dhi Kadhataka Theiなど多数ある)と呼ばれる決まったフレーズのリズムが太鼓で奏でられ、ダンサーは合掌のハスタ(Anjali hasta)で挨拶をし、演目を締めくくります。Tri Khandi Pranam(トゥリ・カンディ・プラナーム)と呼ばれるこの3つの対象への挨拶は、頭上での合掌を神々へ、額の前の合掌をグル(師匠)へ、そして胸の前の合掌を 観客へと届けます。


参考資料文献:『ODISSI DANCE』D.N.patnaik、他

jagannath