グループダンスの可能性

今日はグルジーのグループのいきいきと躍動感あふれる写真を紹介します。数日前にバンガロールで行われたフェスティバルでのようす。熱気と汗とが今にも伝わってきそう!メンバーは知っている顔ぶれで何人かは今年インドで一緒のフロアで練習したダンサー達です。それぞれのキャラクターは気さくで明るかったり、素朴でかわいらしかったりするのですがステージの上だとみんな別人のよう。インド人ダンサーたちの土壇場の集中力ってほんとに凄いなあ。直前まで楽屋ひっちゃかめっちゃかとかだったりするんですが…。(それは日本も同じか)写真からは、かたちを越えた気持ちの一体感が見えます。例えば一人一人が集まって、1+1+1+1+1+1+1=?答えは7じゃなくて、無限大。だからヒンドゥー教の神話が絵巻物のように舞台の上でいきいきと展開します。それにはやっぱりグルジーの存在が、とても大きいのです。 Photo by Ananta Prasad

 

Aditya Archana
↑Aditya Archanaより
Bala Gopal Ashtakam
↑Bala Gopal Ashtakamより
Bala Gopal Ashtakam
↑Bala Gopal Ashtakamより

 

実はこのほかにもたくさん素晴らしい写真がありましたが、今回この3枚に共通するその絵画的な美しさに注目したいと思います。こういうグルジーの振り付けが本当に素晴らしくて大好きです。せっかくなので、少しだけ上の写真の説明をすると…。下に全く同じ内容の絵があるのでご覧ください。きっとどの絵がどの写真のポーズか、一目瞭然!

 

 

こちらは太陽神スーリヤが7頭の馬がひく馬車に乗って大空を駆け巡る様子。スーリヤデーヴァの前にいるのは手綱と鞭で馬を操るアルナデーヴァ。7頭の馬達は1週間を表す、とも虹の7色を表すとも言われています。巨大な黄金色の馬車がものすごいスピードで空駆けるその道が、日の出から日の入りまでの太陽の通り道と考えられているのです。太陽がこのように移動していたと思う想像力、面白いです。

 


2枚目はビシュヌ神がシェーシャナガの上に寝そべり、その足を妻であるラクシュミーがマッサージしている絵。グループダンスの写真で後ろに立っているのは賢くて茶目っ気のある聖人ナーラダ(絵で言うと楽器のビーナを抱えている人)。彼はビシュヌ神を崇拝しています。絵にはさらに向かって左がビシュヌ神の乗り物であるガルダ、右にはビシュヌの化身であるラーマに忠誠を誓うハヌマーンの姿も描かれています。

 


最後は若い時代のクリシュナがリーダーとなって仲間達と村の家の中へこっそり入り込み、協力して高いところにある壷から中のバターをすっかり盗み食いしてしまうというお話から。このあと彼らは村の女達に見つかり、みっちりとお仕置きをされ半ベソ状態に。ある時はいたずら者や浮気者で後には人々を救うスーパーヒーローのクリシュナは、いたずらもどこか憎めなくそのギャップと親しみやすさも魅力的に感じます。